僕と再婚して下さい。
「のど乾いた~。今度こそ麦茶持ってくるから」

「あぁ…」


ドアを開けて出て行く間際だった。


「──もしかして、二回目の流産と離婚が関係あるのかよ?」


洋介が何か言っていたような気がした。

けど、あたしの耳には届かなかった……。





麦茶を持ってくると言っておきながら、
あたしは冷蔵庫からビールを取り出していた。



そして、部屋に戻ると洋介とビールを飲んで、なんてことない話で盛り上がった。

離婚した原因の話になることはなかった。

日付が変わる頃、布団に入ることにした。


このまま何事もなく眠りにつくハズだった。





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