僕と再婚して下さい。
「こっち向けよ」

そう言って、洋介はあたしの体を仰向けにして、
すぐに覆い被さってきた。

洋介の顔が至近距離にある。

心臓の音が激しく鳴り響いている。



ドクンドクンドクンドクンドクン……


静かな部屋で洋介に聞こえていないだろうか?

昼間、川崎さんに押し倒された時より。

ずっとずっと、鼓動の音が激しい気がした。


「舞──」

洋介の顔が近づいてくる。

あたしは、唇が触れるギリギリで顔を横に向けた。


「何で拒むんだよ?」

「普通、拒むでしょ? あたし達、復縁したわけでもないし。
それにここ実家だよ?」

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