僕と再婚して下さい。

「だから、舞が戻ってきたいと思ったら、いつでも戻ってこいよ」


運転中だったから、洋介がどんな表情で言ったかは分からないけど。

口調はとても落ち着いていた。

それっきり、洋介は口を開くことはなかった。

あたしも何も答えなかった。

ううん。答えれなかった。



会話が途切れたまま、マンションの近くまで来ていた。


「舞、家上がっていけよ。どうせ暇なんだろ？」

「どうせ暇って……。家上がっていくって、車はどこに停めればいいの？」


ずっと路駐ってのも嫌だし。

車上荒らしにあった時、文句言えないし。（そんな高級車に乗ってるわけじゃないけど）