僕と再婚して下さい。
その日、家に帰ったのは夜の10時を過ぎた頃だった。
あの後、あたしと弥生の間で洋介の話題が出ることはなかった。
部屋に入り、ベッドの上に腰掛けようとした時。
雨音が聞こえてきた。
「うわー。どしゃぶりだ」
窓の向こうを見ると、ものすごい雨の量。
そういえば。
あたしと洋介の始まりも雨の日だったなぁ。
ふと思い出してしまった。
そうそう。
あたしは、洋介に片想いしていたんだった……。
雨音を聞きながら昔のことを思い出していた。