僕と再婚して下さい。



それから、あたしは高校卒業後。洋介は大学卒業後。

社会人として働き出した。


今の会社、石倉建設会社を選んだのは、洋介が務める会社の下請けだったから。

何て不純な動機だったんだろう。



お互いに励まし合いながら。

あたし達は慣れない環境で頑張っていた。

洋介がいなかったら、あたしはすぐにでも会社を辞めていたかもしれない。



時々、ケンカもしたし、別れの危機もあったけど。

それでもあたし達は、順調につき合い、二十歳の誕生日を迎えた。


『ねぇ、洋介あたしが二十歳になった時の約束覚えてる?』

『約束? 何かしたかな?』


< 159 / 394 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop