僕と再婚して下さい。
それから、あたしは高校卒業後。洋介は大学卒業後。
社会人として働き出した。
今の会社、石倉建設会社を選んだのは、洋介が務める会社の下請けだったから。
何て不純な動機だったんだろう。
お互いに励まし合いながら。
あたし達は慣れない環境で頑張っていた。
洋介がいなかったら、あたしはすぐにでも会社を辞めていたかもしれない。
時々、ケンカもしたし、別れの危機もあったけど。
それでもあたし達は、順調につき合い、二十歳の誕生日を迎えた。
『ねぇ、洋介あたしが二十歳になった時の約束覚えてる?』
『約束? 何かしたかな?』