僕と再婚して下さい。
『三年目だけど』

洋介が答えた後、おばさんはこう言った。

『子供はもうそろそろって感じ?』

『どうだろうな? 子供は授かりもんだしな』

『授かるなら、若いうちがいいわよー』

おばさんは明るく言う。

洋介もあたしも苦笑いするしかなかった……。


そして、子供のことを聞いてきたのは。

おばさんだけではなかった。

他にもいろんな人達に聞かれてしまった。



『舞、ごめんな』

二次会の帰り洋介が謝ってきた。

『何が?』

『子供のことだよ。皆悪気はないんだけど』

『分かってるよ』

笑顔で答えたけど──。

流産したことを思い出して、泣きたくなった。
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