僕と再婚して下さい。
「うわーっ。レインボーブリッジが見える!」

「いい眺めだろ? 東京都心部も見渡せるし」

「天気もいいし、視界良好ですね」

「気に入ってくれた?」

「はい! とっても気に入りました」

「良かった」


そう言って、川崎さんは微笑み、あたしの肩に手を回してきた。


「か……川崎さん……」

「──慎吾」

「へっ?」

「名前で呼んで。あと敬語もやめて欲しい。いつまでも他人行儀みたいじゃん」


あたしは一呼吸分ぐらいの間を置いて、


「慎吾」


と、名前を呼んだ。

ついさっきまで、苗字で呼んでた人を名前で呼ぶって、何か違和感がある。
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