僕と再婚して下さい。
そんなことを思っていたら、


「──舞」


名前を呼ばれるのと、ほぼ同時くらいに後ろから抱きしめられてしまった。

ぎゃー!!

なんてこったい!!

東京に来てこんなことされるなんて……。


「慎吾……。やめて……」

「惚れた女と2人きりなれば、抱きしめたくもなるよ」


耳元で囁かれて体がぞくりとした。


「いつもこんなことしてるんですか?」

「え?」

「こんな景色のいいホテルに連れて来て、毎回同じセリフ吐いてるんじゃないんですか?」

「それは舞の誤解だよ」



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