僕と再婚して下さい。
02
東京ドームは、たくさんの人人人だった。
あの後、あたし達はホテルから東京ドームに向かった。
でも入場時間まではもう少し時間があったから、周辺をぶらぶらして過ごした。
そして、入場時間がきて、たった今、東京ドームの中へ入ったところ。
「おーっ。けっこういい席だな」
席を見つけた慎吾が明るく言いながら座った。
あたしも隣に座る。
席は一塁側で割と近いところから、試合観戦が出来る。
「想像以上にいい席ですね」
「舞、また敬語になってる」
「あっ……」
あたしは、慎吾と呼び捨て出来るようになったのに。
いつまでも敬語が抜けない。