僕と再婚して下さい。


選手達の練習を見ようと、あたし達は最前列まで移動する。

ネットフェンスの向こうでは、打撃や守備練習をしている。


「わー。テレビでいつも見てる人達がこんなにも近くにいるー!」

「当たり前のこと言うなよ」

「そうだけど。テレビで見るのとは全然違うよ」


せっかくだもん。写メ撮ろう。

そう思った時だった。

あたしのスマホのバイブが鳴り出したことに気付いた。


バックから携帯を取り出した。

着信は洋介からだった……。

どうしよう。どうしよう。少し迷ったあげく……。

あたしは留守電に切り替えてしまった。
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