僕と再婚して下さい。
サラサラの茶色の髪の毛。

好奇心旺盛そうな、クリッとした瞳。

整った鼻筋。

チャラチャラしてそうで苦手なタイプ。


『伊勢谷舞ちゃんだったよね?』

『はい…』

男の人からは、ほのかに甘い香りがした。

おそらく香水だと思う。

『オレの名前覚えてる?』

『あ…えっと…』

最初に自己紹介はしていたけど、あたしは名前を覚えられないままだった。

『川崎慎吾。覚えてくれる?』

『はい。覚えました』

これが、あたしと川崎さんの出会いだった。



それから、お互いの会社の話しなんかをして、あたしはトイレに席を立った。
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