僕と再婚して下さい。



トイレを済ませて、通路に出ると、川崎さんが立っていた。


『舞ちゃんの連絡先教えてくれない?』

『へっ?』



あたしは、突然のことで驚いた。


『舞ちゃんのこと気になるんだ』

『……』


更に驚いた。

気になる? あたしのことが?

川崎さんにからかわれてるだけかもしれない……。


『オレのこと軽い男だと思ってるんだろ?』

川崎さんが溜め息ついた。

『だって、会って数時間ですよ? それにあたしバツイチだし』

『バツイチ?』

『はい。離婚したばかりなんです』

『ふーん。別に今時、珍しくないじゃん』

『……』
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