僕と再婚して下さい。
「結果的にオレはことごとく、舞に振り回されてたんだな」

「ふ……振り回したつもりはないもん! あたしは洋介の幸せを思ってそうしたの!」

「──幸せなわけないだろ?」


洋介が言葉を続けた。


「舞のいない日常なんて、幸せなもんか。オレは痛感したよ」

「……」

「舞と一緒に美味しい物食べたり、テレビ観てて同じところで笑ったり、お帰りなさいって迎えてもらえたり、それだけでオレは幸せなんだよ。他の女じゃ意味がない」

「洋介……」


涙が溢れて止まらない。

あたしのことをこんなに想ってくれている人はきっといない。





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