僕と再婚して下さい。
良かった……。人が通っていなくて。

こんな所、会社の人に見られたら気まずいよね。


「行ってらっしゃいのチュウ」


洋介は悪そびれることなく、にっこり笑って言う。

悔しいけど嬉しがっている自分がいた。





───それから、数日後。



あたしは洋介の住む実家に顔を出した。(洋介はマンションを手放した後、実家に戻っていた)

再婚することを洋介のご両親に報告すると、喜んでくれた。

反対されたらどうしようと不安だったけど、余計な心配だった。



そして──。

新居探しの方も順調に進んで行った。


あたしの実家から15分くらいの所に家を建てることになった。

まさか土地から購入することになるとは……。


まぁ。洋介のお父さんが資金を援助してくれることになって、購入出来たんだけど。







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