僕と再婚して下さい。
「──ここまで来るのに色々あったな」


洋介がふと真面目な顔つきになって言う。

あたしはその横顔にドキドキしてしまう。


「まっ。結果的にオレ達はまた夫婦になることが出来たから、良しとするか」

「うん」

「結婚ってゴールみたいな気がするけど、また新たな始まりだったりするんだよな」

「そうだね。あたし達の場合は再婚だしね」

「じゃあ、今日は再婚初夜になるんだな」


そう言って、洋介はニヤッと笑う。

この顔であたしは次の展開が読めてしまった。

予想通り、キスをしてきた。


「広めのソファにしておいて良かったな」


洋介があたしを押し倒す。


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