僕と再婚して下さい。
懇願してしまう。

キスのことを持ち出されると、ね……。



「勘弁って、全力が拒否ることないだろ?」


川崎さんが苦笑いを浮かべた。


「あの…川崎さん…」

「何?」

「腕、離してもらえませんか?」

「逃げ出さない?」

コクコクと頷くと、腕をようやく離してくれた。



「舞ちゃん、元気そうだね」

「元気ですけど」

「元旦那のことは吹っ切れた?」

「……」


うーん。なんて返していいのやら。


洋介が会いに来たこと。

川崎さんに話すことでもないと思うし。
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