僕と再婚して下さい。
「え? 洋介って……」

あたしの呟きを聞き逃さなかった、川崎さんが反応した。


「まさか、あの中に舞ちゃんの元旦那がいたりする?」

コクコク。首を縦に振り無言で返事をした。


どうして…? 洋介がここに来るわけ?

スーツ姿ということは、仕事帰りなんだろう。

あたしの心臓はバクバクだ。

気付かれないように俯いていたけど──。


「おいっ。下向いてないで顔上げろよ?」

「……」


洋介はあたしがいることに気付いていた。

開き直るようにして顔を上げると、あたしの目の前に座っていた。

そして、注文を取りにきていた店員さんに生ビールと魚のホッケを頼んでいた。

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