僕と再婚して下さい。
川崎さんの近くに座っていた人がちゃかした。

あたしのこと彼女って言ってたけど……。

まぁ。ハタから見るとそう見えるんだよね。

強烈な視線を感じる。

洋介があたしを睨みつけるように見ている。

あたしは慌てて視線をそらした。



川崎さんに手を引かれたまま外へ出る。

外は薄暗くなりかけていた。

6月の涼しい風が吹き抜けていく。



「舞ちゃん、さっきの話どいうこと?」

店を出てすぐに本題を切り出された。

「あの…えっと…」

「まさか、澤村さんが舞ちゃんに復縁を迫ってるなんて思ってもいなかったから」


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