夜を望む



「何でまた、そんなことを」

「告白されたから」

「へえ」

「ずっとかっこいいなあって思ってて、話かける勇気がなかったとかなんとか。ああ、名前はなんていったか」




 かっこいいんだろうか、と聞いてくる宮元に私は呆れた。まあ、自分で自分をかっこいい、と思っているよりは数倍マシだが。

 そんなずれた発言に呆れてしまうのは、私が田舎出身ということもあるのかも知れない。
 大学というところはもう、色んな人がいる。めちゃくちゃだ。
 自由だと勘違いして、羽目をはずしている学生や、間違えまくった露出狂とか、本当にいろんな人がいて、いろんなにおいかした。


 たくさん人がいるなら、自分大好き人間も、ずれた発言をする宮元のようなものも、いてもおかしくはない。




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