夜を望む
何だかんだいって、私は田舎が好きだった。だから、いつまでも垢抜けないのだろうか。
宮元が星を見に行った、ということが何だかおしゃれに聞こえてしまう。さすがもてるだけのことはある。
「疲れてるって実感したよ」
「なんだそれ」
変なの、と笑う。
変なんだ、と宮元は言う。
「皆が皆、俺をまるで完璧なロボットのように思ってるみたいで、嫌になるっていうのが本音」
そういう今の彼が、本当の宮元雅弘の姿なのだろう。
日差しを浴びるような世界にいたとしても、それがずっと続けば、かなりの負担になるのではないか。