螢狩

初恋

…え?

「すず…か…?」

まさか

「涼しい夏と書いてすずか」

涼夏

「涼谷の母さんの名前だよ」

…父さん…!

「初恋だった…」

俺の目には涙が滲んだ。

「無口で無表情、何を考えているかわからない…でも、だからそんな涼夏がずっと気になって仕方なかった…あの子は、一体何を考えているんだろう、って…」
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