螢狩

日常

「涼谷」

父さんが俺を呼んだ。

「ん?何?」

俺は体勢を変えず、そのまま返事をした。

「明日の朝食は冷やし中華でいい?」

俺はがっくりと首を落としながらため息をついた。

「あの~…父さん、今日の夕飯も冷やし中華だったような~」

「だって安かったから…」

はっきり言って、父さんは天然だ。

「本当に父さんは天然だよな」

父さんは少し笑った。
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