vegetarian
「あ―…疲れた…」
今日はほんとに疲れた…いや、気疲れした…だな。
今日はなんたって
valentinedayだからなぁ~。
………… 何カッコつけて英語で言ってんだ俺。
まあ別に一つも貰えなかったのは全然気にしてないしな~…
「はぁ~…」
自然とため息が漏れた時だった
ドン!!!
「う゛わ!?」
なななななんだ!?荒手の誘拐事件!?
「ぅっ…ひっくっ…」
?な 何だ?泣いてんのかこいつ…
って
「菜未!!!」
菜未ってのは俺の幼なじみだ。昔はよく2人で遊んだけど
最近はちょくちょく会話するくらいの関係だ。
その菜未が
「ふっ…ぅえ…ぇっ
正治ぃ……」
泣いてる?
「なっなんだよ。
どうした?」
「う…ん……」
やっと泣き止んだ
菜未は言った
「振られ…ちゃった」
「……っは!?」
「振られたの!!」
ななななに言ってんだこいつはっ。
「さっき告白…してきたの。でも
振られちゃった…」
「告白…って、誰にだよ?」
「飯田…」
「いっ飯田!!?」
おいおいおいっ飯田っていやぁ、俺の親友だぞ!?
あいつそんなにモテてたのか?
「もう彼女いるんだって…。」
ははーん…最近あいつつき合いわりぃと思ったら…成る程。
「あたしどうしたらいいのかな…」
「どうしたらって…
諦めず頑張るしかないだろ」
「でも…」
「お前はお前なりに頑張ってみろよ。」
「あたしなりに…?
やれるかな………」
「やれるかな………じゃない。やるんだよ。頑張れよ。」
「そっそうだよね! ありがとう正治!」
って言ってニコっと笑ったかと思うと、あいつは走って夕方の赤色に消えた。
「何だよ今の顔…」
その時、ついさっき自分が彼女を応援したことを酷く公開した。
これは不意打ちだ
やられた。
俺は不覚にも
恋に落ちた。