上司と上手につきあう方法【完結】
「好きです、付き合ってください」って。超オーソドックスだけど……。
口にした瞬間、しまったと思ったけれど。信じられないことに、朝陽の返事は「イエス」だった。
しかも、私の大好きなニッコリ笑顔で「すげー嬉しい」って言って。それから体を抱き寄せられ、いきなりキスされた。
キスしていいかなんて聞かれなかった。私のファーストキス。
手慣れた様子でビックリしたけど、とても嬉しかった。
それから二年間――
相変わらず朝陽は片づけの出来ない人で。私はなんだかんだと文句を言いながら彼の部屋へと向かい、部屋を掃除していたのだけれど、幸せだった……。
――――……
ドクドクと全身を血が流れる音がする。
「じゃあ、本当は綺麗好きなのに、わざと部屋を片付けなかったってこと……?」
「ああ」
「ひどい……」
「ひどくない」