上司と上手につきあう方法【完結】
そう。そうなのだ。
アプリの開発が大変順調ということで、朝陽たちのチームを大変お気に召した社長が、ダブルベリー恒例の社内イベントに、朝陽のチームを全員招待したのだ。
(ちなみに行先は伊豆で、温泉と聞いた彼らは全員参加ということになった)
断れよ!
と思ったけれど、私にそんな個人的な感情を口に出せるはずもなく、朝陽以外の彼らにだって温泉を楽しむ権利はある……。
と、思いつつも、恨みがましい目で、数メートル先にいる朝陽たちの集団を見つめる私。
ネット事業部にすっかり溶け込んでいる朝陽は、ヒッコリー柄のパンツに白いカットソー。そしてラルフローレンのダンガリーシャツを羽織り、袖をまくっている。
実に彼らしい、カジュアルな雰囲気だ。
とてもよく似合っていて、そんな彼の周りには自然と女の子たちが集まって、キャッキャとはしゃぎ、盛り上がっていた。
相変わらずモテモテだな、朝陽……。