上司と上手につきあう方法【完結】
部長の秘密
二人の告白
話……?
「は、はい、大丈夫ですけど……」
こっくりとうなずき、「じゃあ」と歩きはじめた部長のあとを着いて歩いた。
いったいなんなんだろう。
突然の部長のお言葉に、胸がドキドキし始めた私だけれど――
あ、だったら……!
ハッと思い出したことがあって、彼の背中を追いかけ、隣に並んで彼を見上げた。
「あの、ちょっと部屋に戻っていいですか? 荷物を置いてすぐ来ますので」
「ああ、わかった。じゃあ、下のロビーで待ってる」
「はい、わかりました!」
それから私はダッシュで部屋に戻り、深酒ですっかり寝入っている紗江子を起こさないよう荷物を漁り、それからまた部長が待っているはずの一階ロビーへと向かった。