上司と上手につきあう方法【完結】
「――だけど俺、結局二年も付き合ったの、美琴が最初で最後だったんだ。誰と付き合っても、全然長続きしないし……」
「朝陽……」
彼くらいコミュニケーション能力が高い男の人なら、どんな女の子とも長続きするものだと思っていた……。
「そしたら、俺、美琴がニコニコ笑って側にいてくれるような自分でいることが、結構性に合ってたし、好きだったんだって気づいて……壁に頭打ち付けたくなったよ。だけどさ、いくら後悔したってやっぱりやりなおしたい、なんて言えないし……」
思ってもみなかった朝陽の言葉に、どう返事をしていいかわからなくなって。
私はジッと、朝陽の告白に耳を傾けることしか出来なかった。
「合コンで美琴に再会して、勝手だけど運命だって思った」
「え……」
運命。
まさかそんな風に朝陽が思っていたなんて、誰が想像できるだろう。