上司と上手につきあう方法【完結】
「美琴がフリーかどうかもわからなかったけど……他の男に取られるのだけは絶対に嫌だった。だから、いきなりあんな風にちょっかいかければ、もう俺の知り合いの誰かと付き合おうなんて気にはならないはずだって思って。ごめんな」
確かに、合コンで朝陽に再会して、抱きしめられたりなんかして、死ぬほどショックを受けた私。
彼氏作ろうなんて気持ちは(元々それほどあったわけじゃないけど)すっとんだっけ……。
「だったらそれは、朝陽の作戦通りになったよ」
苦笑しながらそう言うと、彼もまた困ったな、という顔になって、小さく微笑んだ。
「でも、俺とはやり直せない」
「――うん」