上司と上手につきあう方法【完結】

そんなしおれた様子の私を見て、近づいてきたのが、なんと塩田さんだった。



「平尾さん、体調悪いんだって? だったらバスはやめて、永野と一緒に電車で帰ったらいいよ」

「え……?」



今、なんと?
部長と一緒に電車!?



「あいつ、乗り物酔いひどいからね。帰りは電車にするってことにしたんだ。ただ、その代わり自腹になっちゃうけど、いいかな?」

「は、え、えっと、はい……」



ぎこちなくうなずく私。

そりゃバスに乗らないほうがずっと楽だけど……だけど――


部長と一緒って!



「ああ、そうですね! 電車ならだいぶ楽ですよー」

「うんうん。よかったー。あ、部長、どうぞ美琴をよろしくお願いします!」


< 196 / 361 >

この作品をシェア

pagetop