上司と上手につきあう方法【完結】

どうしよう……。


駅についても、私はまだウジウジと悩んでいた。

だって、本当に、迷惑かけたくないんだもん。

とにかく距離を……距離を保たなければ!!!


焦りつつ、みどりの窓口で切符を買うために並ぶ、部長の背中に声を掛ける。



「あの、部長、私と席離してくださって構わないですから」

「――どうして」

「どうしてって……私、体調が悪いし……病人が隣にいたら、部長まで気分を悪くするんじゃないかって、それが心配で……」

「見えないところにいる平尾を心配するより、一緒のほうが気が楽だ」

「っ……」



部長の言葉に、カッと頬が熱を持つ。


結局、部長は、テキパキとスーパービュー踊り子号の切符を、カードで購入してしまった。


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