上司と上手につきあう方法【完結】
――――……
ふっと自然と目を覚ますと、電車の心地いい揺れの中、柔らかい何かに顔をうずめていることに気付いた。
しかもあったかい……
気持ちいいい……ん……?
気持ちいいってどういうこと?
ボーッとする頭で視線を持ち上げると。
なんと……なんと、私は、部長の膝枕で眠っていた。
うきゃああああああ!!!!!
驚きすぎると声すら出ないんだろうか。
部長の膝に頭を乗せたまま、硬直する私。
おそるおそる、自分が置かれている状況を振り返る。
座席の間にあるアームレストはあげられていて、私は部長の膝に、体の左側を投げ出すようにして横になっている。
そして肩をを覆うように、部長が着ていたカーディガンが掛けられていた。