上司と上手につきあう方法【完結】
「少しくらい、楽になったか?」
「えっ!? あ、そういえば……」
クスリが効いたのか、ぐっすり眠ったのがよかったのか、立っていられないほどの頭痛はだいぶ収まっていた。
「はい、だいぶ……あの、すみませんっ……!」
体を起こして、部長に深く頭を下げる。
「何が」
「何がって……その、あの、ひっ、ひざ、に、その……」
淡々としている部長と、あうあうし過ぎて脳みそがショートしそうな私。
せっかく体が楽になったというのに、また熱があがりそうだ。
どうしてくれる!
と、実に身勝手に憤慨しそうになったところで、部長が手を挙げて、私の額の上に甲から指先を押し付けるように乗せた。