上司と上手につきあう方法【完結】
私を責めることが出来る人間が、はたしてこの世にいるだろうか。
心情的には、仕方ないと誰しも言ってくれるんじゃないだろうか。
好きな人と一緒の時間を過ごしたいと思う気持ちを消すことは出来ない。
だけど一方的な『好き』が募ると、辛くなるのは目に見えてわかっているわけで……。
ああ、どうしよう。
答えのない問いを自問自答しながら、私はタクシー料金を払う部長の横顔から、車窓の外の、マンション側公園を振り返った。
前回は夜中だったけれど、明るい日差しの下で見る公園では、子供たちが遊んでいてまるで違った景色に見える。
泥酔した部長を抱えて、この公園で休憩したのが嘘みたい……。
「待たせた」
「い、いえ!」