上司と上手につきあう方法【完結】

支払いを済ませた部長が、車を降りてぼーっと公園を眺めている私に声をかける。

何を考えているのか(いや、何も考えてないんだろう。小悪魔だから!)部長と一緒に、彼の部屋へと向かった。


彼の手には相変わらず私の荷物がある。
(自分で持てるといったのだけれど、部長が譲らなかった。)


なんだか『彼女』みたい……。
そんなわけないけど。


とにかく、せっかく部長が私をお部屋に招いてくれるんだから、妙な雰囲気にならないよう、明るく振舞わなければ。

好き好きビームを出さない。ただの部下らしく振舞わなければ!


そう決心して、先にエレベーターを降りた部長の背中に明るく声をかける。



「――部長、いったい何を作ってくださるんですか?」

「ん、そうだな……旅行帰りで胃も疲れてるだろうから、消化にいいものを……」



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