上司と上手につきあう方法【完結】

「――別れたくなかったけど、仕方ないと思った。俺が結果を出せなかったからだって……」



部長はそう言って、お茶をごくり、と一口含み、それからテーブルの上に視線を落とす。



「部長……」

「ん?」

「彼女に別れを切り出された時、別れたくないって、言わなかったんですか?」

「――言えなかったな。実際、この調子じゃいつまで経っても彼女を幸せには出来ないような気がしていたから」

「そうですか……」



やっぱりそうだったんだ……。


胸の奥が、音を立ててざわついた。



部長も、彼女も、二人とも幸せになりたかっただけなのに、少しずつ気持ちがずれて、そして離れてしまった。

けれど彼女が戻ってきたのは……部長とやりなおしたかったから?



「やり直す気は……ないんですか……?」


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