上司と上手につきあう方法【完結】
『わからなければ、罰としてお前を頭から取って食う!』
そんな感じでクワッと目を見開き、プルプルと震えながら、まるで喧嘩腰といった風に尋ねてくるから、
「はい」
ちょっぴり不思議に思いながらも、こっくりとうなずいた。
変な部長。そんな怖い顔しなくても、大丈夫なのに。勘違いなんか、しないのに……。
――――……
そして迎えた週末。
部長と私は、つくばエクスプレスに乗って、部長の実家へと向かうことになった。
秋葉から終点の「つくば」までの運行時間は45分。
部長は座席(もちろん窓際)についてもどこか緊張した顔をしていた。
そうそう、つくばエクスプレスには、長い向かい合った席しかないと思っていたのだけれど、TX-2000系車両という車両は、セミクロスシートと言って進行方向を向いた座席もあるんだとか。
もちろん進行方向を向いていたい部長と私は、そっちに座ることになった。