上司と上手につきあう方法【完結】

「やぁ、やっと会えたよ。可愛い御嬢さんだなぁ! 初めまして、ササグの叔父の晴信です」

「初めまして、平尾美琴と申します。お料理とてもおいしかったです。ごちそうさまでした」

「うんうん、いい子だ。美味しそうに残さず食べてくれたね。それだけで俺は君が好きになりそうだよ」



カラカラと笑う叔父様は、小柄だけれど、全身から陽気な雰囲気がビシバシと溢れているような、そんなエネルギーの塊みたいな男の人だった。


輪の中に入り話を聞いてみると、なんと叔父様は15年前まで、あの日本を代表する老舗ホテル「ブルーヘブンホテル」で、総料理長をまかされていた人らしい。

超一流のシェフだったと聞けば、やはり納得のお味だった。



「ササグがまだガキのころから俺が料理を教えてたんだよ」

「あ、ぶっ、ササグさんが料理上手なのって、そういうことなんですね!」



だとしたら部長の尋常じゃない手際のよさも納得だった。


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