上司と上手につきあう方法【完結】
本当の告白
レストランを出て、近くの公園になんとなく二人で向かった。
ベンチに座ると、部長は私の手をぎゅっと痛いほど握り、そして体を寄せ、コトンと私の肩に頭を乗せる。
肩に感じる部長の重み。息遣い。
胸が締め付けられる。何も言えなかった。
部長、難しい環境で育ってきたんだな、とか。
もしかして彼がちょっぴり……いや、だいぶ恋愛に依存しがちで、重く感じてしまうのは、そういう理由があったからなのかな、とか。
いろんなことを考えて、考えて――
けれどたった一つの思いはぐるぐると回った後、私の心に、すんなり収まった。
「ササグ、さん……」
二人きりの公園だけど、思い切って彼の名前を口にした。
喉が渇く。
「ん?」