上司と上手につきあう方法【完結】

優しい……。

これなら、おかしなことを言っても、怒られないかも。


よし、言うんだ。言うしかない!


私は告白した時以上の勇気を振り絞って、ガッと部長の胸元をつかみ、尋ねていた。



「部長、わたしのこと、もしかして、ちょっとくらい、好き、なんですか!?」



言った!

言ってやったぞー!!!


ずっと胸に抱えていた疑問を部長にぶつけ、内心ガッツポーズをとりたいくらいだった。


なのに部長は切れ長の瞳を大きく見開いた後、

「――は?」

と、首をひねる。


そのあとは私の顔をジッと見つめたまま、ピクリともしない。


こんな部長、オフィスでも見たことない。完全な『ポカーン』顔だ。

だけど私だってポカーンですよ!


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