上司と上手につきあう方法【完結】
「私、自分でやるよ?」
「俺がしたいんだ」
「いつもありがとう」
「どういたしまして」
クスッと笑って、それから私たちは、そっと触れるだけのキスをする。
「美琴、おいで」
とりあえずスーツを脱ぎ、部屋着に着替えると、ササグさんがリビングのソファーに座って、膝をトントンと叩く。
「今ラザニアをオーブンに入れたから、焼けるまでマッサージをしよう」
「えっ、ほんと!? ラザニア嬉しい、あ、マッサージも!」
言われてみれば、ダイニングテーブルの上には、すでにサラダやスープ皿と一緒に、きれいな薔薇が一輪飾られている。
きっと冷蔵庫には冷えたササグさん手作りのサングリアが入っているはずだ。
(ワインはあまり飲めないササグさんは、サングリアなら結構飲める)