上司と上手につきあう方法【完結】
オフィスを出た足で、歩いて五分の天竜飯店に向かう。
人気のお店だから相変わらず込み合ってはいたけれど、入口に近い四人テーブルが空いて、全員で座ることが出来た。
もしかしたら二、二に別れることが出来るんじゃないかって思っていた私。
内心死ぬほどがっかりしてしまったのは言うまでもない。
まぁ、とにかく、この場をなんとか切り抜けて、さっさと帰ろう……。
「中華丼にしよっと」
「私もそうしますー」
紗江子と伴ちゃんが向かい合って座り、お水を置きにきた女の子にオーダーする。
「私、麻婆豆腐セット」
「俺も」
伴ちゃんの隣に座った朝陽は私の前に腰を下ろす。
しかも私のオーダーに気軽に乗っかってくる始末。