上司と上手につきあう方法【完結】
完全に私の一目ぼれで始まった恋は、彼の「もう好きじゃなくなった。他に好きな人ができた」という発言で最低な終わり方をしたのだけれど、十八の私の本気の恋、そして初めての男だった朝陽を、なかなか忘れられず、長い間ひきずったものだ。
彼が卒業後どうしたかなんて知らなかった。
まさかこんな形で再会するなんて思わなかった。
合コンに来たってことは、彼女いないんだろうか。
いやでも、彼はどこに行ってもムードメーカーなところがあるから、付き合いで来ているだけかもしれない。
指輪とか、してなかったかな……って。
バカ美琴!
なんで合コンに来て元彼のことばっかり考えなきゃいけないのよ!
私はこの合コンに新しい出会いを求めてきたんだから!
グロスを綺麗に塗りなおして、トイレを一歩出ると
「――美琴」
腕をつかまれて、そのまま体を引き寄せられた。