片恋
10章
勉強を頑張る。
自分で決める。
ひとりで時間を過ごす。
次に遼平君に会う時までに、少しでも変わっていようと決めた。
遼平君に言われたことを考えようとしたものの、
今、亮介に会うと、
余計にわからなくなりそうだった。
だからというか、
なんとなく学校で会わないように気をつけていたら、
珍しく亮介に呼び止められた。
「話があんだけど。土曜、空いてる?」
亮介のことを、考えてみる。
考えれば考えるほど、わからなくなる。
亮介に対する気持ちと、遼平君に対する気持ちは違う。
考えなくたって、それはわかる。
だけどその違いに、どれほどの意味があるというのだろう。
遼平君にとってその違いは、
それほどに大きなことなのだろうか。