片恋
そんな風にフワフワ浮かれて
足取りのおぼつかない私を、
遼平君はさり気なく、
人ごみからかばって歩いてくれる。
なんて、ジェントルマン。
遼平君は常にニコニコとして優しくて、
私の話を、ちゃんと聞いてくれる。
「ドラマにでてきた写真?
ああ、それなら写真展の広告見た。
ここから割と近くだよね。寄ってみる?」
とか、
「目覚まし時計?
じゃあ、そっちのぞいてみようか。」
とか、
「そろそろ疲れた?
あそこで少し、お茶にしようか。」
とか、
私はおしゃべりに夢中になってるだけで、
夢みたいに楽しいひと時に、
手を引かれて連れて行ってもらえる。
なんというか、こう・・・
『パーフェクト!』
・・・ああ、効果音が。(幻聴です)