天使みたいな死神に、恋をした
「いや、考えたんですけど、やはりそれはやめてさっさと身体に戻った方がいいと私は思いますよ。もし帰りたいと願っているのならば」
「何かを待たなきゃならないんじゃないの?」
「すぐに解答が挙がってきます」
何事も後回しにしたら良くないことが起こるじゃないですか。
と、本当に死神? と思うような真面目なことを言う。
聞く耳を持たない私に何を言っても無駄だと分かったのか、アンジュラは長く深い溜息をこれみよがしに吐き出すと、首を左右に振った。
「1日だけにしてください。はっきりした解答は挙がってませんが、こうなったのは私たちの責任でもありますので、1日ぐらいならなんとかできます」
こっちにもやらなければならない仕事が山積みなんですから。
と最後は小声で言った。そりゃそうだよね。
アンジュラとルーインのミスなんだから強く出られるわけがない。
人間以外でもミスってするんだぁなんて思うと、この世もあの世も対して変わらないんだなとか思ってしまう。
そんなことを言っても、人の生死を決めるミスをするなんて、
そんなことがあるなんて勘弁極まりないけどね。
でもね、そんな単純なミスの裏にはやっかいな問題が隠されていた。