片思い…そして。【短】
「……」
健人くんは黙った。
あたしもどうしていいか分からなくて健人くんに抱きしめられたままだった…。
そんな時。
「なにしてるの!?」
あたしも健人くんも肩が揺れ、声がするほうを見ると、そこいたのは…桃花だった。
学校は違うけど家が割と近いあたしたち。
多分桃花も学校帰りだったんだろう。
「も、桃花…」
健人くんは、ゆっくりとあたしから離れた。
「ねぇ、二人で何してるの!?」
桃花は怒っていた。
「桃花…」
「健人くん、あたしのこと好きって言ってなかった!?」
健人くんの言葉も聞かず大声を出す桃花。
「いや、あのさ…」