気まぐれあの子は猫系女子っ!!【完結】
「二名様ですね、どーぞっ」
係りのひとに言われ、ゴンドラに乗り込む私たち。
なぜか観覧車は人気で長蛇の列が出来ていて、順番がまわってくるころには日が傾いていた。
乗り込んでドアが閉まると、上田優生が話しかけてきた。
「日高さんはさ、朝もそうだったけど……何を悩んでるの?」
一瞬、時がとまったような気がした。
どうして訊くかな?
世の中知らなくていいことだってたくさんあるんだよ?