気まぐれあの子は猫系女子っ!!【完結】



「悩んでないから大丈夫っ!」

 懸命に笑顔を取り繕って、悩んでないよと精一杯表現する。

 あなたが悩むことじゃないから、

 あなたには関係のないことだから、

 だから、


 心配しないで……?


 でもそういう私に対して彼は言ったんだ。


「こういう時くらい素直になれよっ」


 声を荒げて、私の肩を掴み揺らしながら言う彼の瞳には少し涙が浮かんでいるように見えた。



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