気まぐれあの子は猫系女子っ!!【完結】



「………っ」


 『素直になれよっ』

 私の閉じてしまった胸に痛いくらいぶつかってくるそのことばは、私の心に深く染み透った。


「俺は日高さんの過去を知らない。だけど、今なら知ってる。」


「素直じゃなくて意地っ張り。だけど本当はさみしがりやで誰よりも傷付きやすい繊細な子だろ?そんな日高さんを俺はひねくれ者だなんて思わない。」


 初めて言われた。


 『ひねくれ者だなんて思わない』


 私はいつだってひねくれ者だと言われ続けていた。

 だから嬉しいやら話せなくて切ないやらでごちゃごちゃになり、いつの間にか、頬を涙が伝っていた。


 話してしまえば楽になれるのかな?



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