気まぐれあの子は猫系女子っ!!【完結】
「そうかよっ!!!じゃあなっ」
彼はそう言うと丁度一回転して下に着いたゴンドラから降り、ズンズンと帰っていってしまった。
私が怒らせてしまったんだ……
あのどこまでも優しい彼を。
「お客様っ、どうなされたんですかっ?」
係員のことばさえ耳に入らないほど、頭の中がさっきの彼の表情でいっぱいになっていた。
「うっ……ひくっ………」
怒ったというよりは、寂しそうで切なそうな顔をしていた。
眉間にシワを寄せ、視線を逸らし、歯を食いしばっていたあの顔は、今まで見たことないくらい苦しそうな顔をしていたんだ。